(最近の話題から4)当園は川内原発から47km離れていますが・・・
公開日: 2015-07-11

このところ、川内原発の1号機で原子炉に核燃料棒を入れる作業が始まったことに関するニュースが報道されています。現在日本の原発は、2011年の福島原発の事故により原子力発電に対する安全神話が崩れ去った中で、1台も動いていない状態が続いています。今回の九州電力の動きは、川内原発が原発再稼働の1番手になるかもしれないということで、話題になっているわけです。
ところで、我が園は川内原発から直線距離で47.1kmの距離にあります。福島第1原発事故の際、発電所から直線距離で47km離れた地点における汚染状況を当時の放射能汚染地図(群馬大学早川由紀夫)から調べてみると、最も汚染度(放射線量)の高い所では、事故から9ヶ月後の2011年12月時点で、放射線量が4μSv/h(マイクロシーベルト/時)以上であった可能性がわかりました。
その場所は上の放射能汚染地図(群馬大学早川由紀夫先生)でいうと、
福島第1原発から飯舘村(39km) — 伊達市(60km)へと続く点線(A線)と、福島第1原発を中心点とする半径47kmの円との交点 (B)付近になります。この区域は計画的避難区域に指定されたものと推定できますから、住民は避難を余儀なくされたことでしょう。
こうしてみると、もし川内原発で福島原発級の大きな事故が起きた場合は、どうやら対岸の火事で済みそうもなさそうですね。ではその時我々はどのようにして放射線から身を守ったら良いのでしょうか。
日本は広島・長崎の悲惨な被曝経験を持ちながら、一方では放射線に関する教育がほとんどなされていない稀有な国です。敵(放射線)から身を守るにはまず敵(放射線)を知ることが大事です。「放射線を正しく理解」することは「放射線を正しく怖がる」ことにつながり、そしてはじめて我々は事故情報の意味を正しく理解し、冷静な避難行動ができるようになります。
「放射線への無知」は、事故後にさまざまな悪影響を及ぼします。その典型が「風評被害」ではないでしょうか。風評被害により美味しい伊佐米が打撃を受ける日が来るかもしれません。
私は2年前まで大学の薬学部で放射線の医学・薬学利用の研究の傍ら、授業や公開講座などで学生や住民に放射線教育を行ってきました。その経験を活かして次回以降不定期になりますが、「放射線の基礎知識」についてもこのブログでご紹介して行きたいとおもいます。
日本は広島・長崎の悲惨な被曝経験を持ちながら、一方では放射線に関する教育がほとんどなされていない稀有な国です。敵(放射線)から身を守るにはまず敵(放射線)を知ることが大事です。「放射線を正しく理解」することは「放射線を正しく怖がる」ことにつながり、そしてはじめて我々は事故情報の意味を正しく理解し、冷静な避難行動ができるようになります。
「放射線への無知」は、事故後にさまざまな悪影響を及ぼします。その典型が「風評被害」ではないでしょうか。風評被害により美味しい伊佐米が打撃を受ける日が来るかもしれません。
私は2年前まで大学の薬学部で放射線の医学・薬学利用の研究の傍ら、授業や公開講座などで学生や住民に放射線教育を行ってきました。その経験を活かして次回以降不定期になりますが、「放射線の基礎知識」についてもこのブログでご紹介して行きたいとおもいます。
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