(増改築 1)建物はどのくらいまで使えるのか
公開日: 2015-06-04
園での仕事を開始して、最初に直面した問題が施設の老朽化でした。園舎は鉄筋コンクリート(RC)構造平家で、築36年が経過しています。日本では、そろそろ建て替えの計画を、などの言葉が出てくる頃ですね。
そこで建物は一体どのくらいまで使えるのか?
調べてみることにしました。
耐用年数と寿命
耐用年数と寿命
通常RC構造(住宅用)の耐用年数は47年(1998年改正)とされていすまから、我が園の使用期限は残り10年ほどということになります。しかしこの耐用年数というもの、当時の大蔵省が減価償却の計算のために設けた年数のことだそうです。寿命と誤解されやすいですが、建物の種類が同じなら耐用年数は同じになります。ならば人間という種族の耐用年数をぜひ知りたいものです。
一方、建物の寿命とは、ある建物が造られてから壊されるまでの年数のことです。建物の寿命は定期的な補修や改修で延びていきます。人間の寿命は人それぞれで、健康に気をつけている人はそうでない人より長生きしやすいのと同様に、建物の寿命も建物の状況に応じて異なり、中には築100年以上も長生きできるものもあります。
建物の建替えを考える場合、耐用年数ではなく、建物が持つ余命を考えることが大事なようです。
一方、建物の寿命とは、ある建物が造られてから壊されるまでの年数のことです。建物の寿命は定期的な補修や改修で延びていきます。人間の寿命は人それぞれで、健康に気をつけている人はそうでない人より長生きしやすいのと同様に、建物の寿命も建物の状況に応じて異なり、中には築100年以上も長生きできるものもあります。
建物の建替えを考える場合、耐用年数ではなく、建物が持つ余命を考えることが大事なようです。
日本30年、米国103年、英国141年
この平均寿命の違いはどうして生じたのでしょうか。木造と石造の違いでしょうか。実は構造材料による差は少ないようです。この違いは不動産の価値基準の違いからきているようです。すなわち、日本では建物の資産価値は土地等に比べ低い。
戦後日本は経済成長が著しく、建物は質よりは量であり、またせっかく建てた家がすぐ陳腐化してしまいました。さらに「土地神話」という言葉があるように、建物より土地に資産価値を認めていましたので建物のメンテなどはほとんど行われませんでした。反対に英国を始めとする欧米諸国では、建物にも資産価値があるとされ、日頃からメンテをせっせと行いながら資産価値を高め、古い建物でも高値で売買できました。従って欧米の建物は長寿命なのです。
建物の長寿命化で新たなライフスタイルを
高度経済成長が昔話にされる最近の日本では、そろそろ建物の使い捨てをやめ、長寿命化を考える時期にあるのではないでしょうか。東北大震災後の住宅の耐震技術や改築技術の技術革新も著しいものがあるようです。 従って、
高度経済成長が昔話にされる最近の日本では、そろそろ建物の使い捨てをやめ、長寿命化を考える時期にあるのではないでしょうか。東北大震災後の住宅の耐震技術や改築技術の技術革新も著しいものがあるようです。 従って、
現存する貴重な建物に対して、予防的な点検と保全を定期的に行っていけば、風情のある日本の古い街並みを残しながらも、中身は日本の超近代的な暮らしを可能にする新しい建物が創れるのではないでしょうか。
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